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アイデアを、事業へ─カンパニー公募のプロセスに迫る【前編】

アイデアを、事業へ─カンパニー公募のプロセスに迫る【前編】

エスプールでは、社員のアイデアを新たな事業へと育てる仕組みとして「カンパニー制度」を設けています。アイデアを募るだけでなく、その後の学びや磨き込みを通じて事業化を目指していく取り組みです。
2025年12月にスタートした第2回カンパニー公募には、多くの社員が自らのアイデアを事業として形にしたいという思いを持って手を挙げました。前編では、カンパニー公募の舞台裏にある「挑戦を支えるプロセス」を追います。

1|若手が“経営を担う”仕組み─カンパニー制度とは

カンパニー制度は、社内から事業アイデアを公募し、新たな事業の創出を目指す仕組みです。採択された企画は、事業計画の具体化を経て、新たなカンパニーとして立ち上がります。予算や人材配置などについて子会社に近い権限が与えられ、法人格は持たないものの、カンパニー長を中心に事業を推進していく点が特徴です。さらに、グループの既存マーケットや事業リソースを活用しながら事業化を目指せる点も、この制度の大きな強みです。

若手社員であっても、自らのアイデアを事業として形にし、経営の最前線に立つ機会が開かれている──それがエスプールのカンパニー制度です。

2|なぜエスプールは、この制度を推進するのか

カンパニー制度導入の背景には、「エスプールで事業を立ち上げ、経営に携わるにはどうすればよいか」という社員の声がありました。若いうちから経営に挑戦したい、事業づくりに関わりたい──そうした思いに、仕組みとして応える必要があったのです。

当社はこれまでも、新規事業の立ち上げを通じて若手が成長し、早期から経営に携わる機会を提供してきました。一方で、グループの拡大とともに組織が成熟する中、事業運営の中核を担う機会は、以前に比べると得にくくなっていました。その一方で、採用市場では「若いうちから経営に関わりたい」という志向が高まっています。

こうした環境変化を踏まえ、挑戦の機会を構造的に担保し、事業創出を継続的に生み出す仕組みとして位置づけているのがカンパニー制度です。若手が実際に事業を立ち上げ、経営に携わる機会を広げると同時に、グループの新たな事業を生み出し続けるための基盤として、この制度を推進しています。

3|アイデアは、出して終わりじゃない

2024年から実施しているカンパニー公募。第2回となる今年は22件の応募がありました。

もっとも、公募は単なるアイデア提出の機会ではありません。応募後には、事業化に向けて構想を整理し、磨いていくためのプロセスが用意されています。

多くの企業における新規事業提案制度では、アイデアの選考そのものに重きが置かれるケースも少なくありません。一方でエスプールのカンパニー公募は、選考の前段階から構想を磨き込むプロセスを設けている点に特徴があります。

カンパニー公募は、アイデアを募るだけでなく、挑戦を事業へと近づけていくための仕組みでもあります。

4|構想を“事業”に変える、勉強会の役割

そのプロセスの中で、重要な役割を担うのが事業計画策定の勉強会です。勉強会は、公募に応募した参加者を対象に、事業計画の組み立て方を学ぶ場として設けています。

アイデアを事業として形にするには、社会課題との接続や市場性、収益性といった観点から構想を整理することが欠かせません。勉強会では、そうした視点を身につけながら、自らの構想を少しずつ事業案へと磨いていきます。

この学びを経て、参加者はプレゼンテーションへと臨みます。

|挑戦した人たちは、何を得たのか

勉強会を通じて、参加者は何を感じ、何を学んだのでしょうか。実際に勉強会へ参加した社員からは、次のような声が聞かれました。

Aさん

もともと事業立ち上げに興味があり、その環境があることも1つの理由としてエスプールに入社しました。年次に関わらず、自分のアイデアをブラッシュアップし提案できる制度が実際にあることは、入社後も大きな魅力だと感じています。
今回は漠然としたアイデアを持って応募しましたが、勉強会を通じて、事業として形にするために検討すべき観点が多くあることを実感しました。得られた学びは日常業務にも活かせるものが多く、今後もニーズ調査を重ねながら、事業立ち上げへの挑戦を続けていきたいと考えています。(営業職 新卒2年目 )

Bさん

これまで事業開発に携わった経験がなく、不安もありましたが、勉強会やプレゼンテーションに向けた資料作成の相談など、手厚いサポートを受けることができました。
また、3年後までの収支計画を策定する過程で、P/Lや販管費を意識する機会が増え、日常業務においても一段高い視座で物事を考えられるようになりました。(営業職 中途8年目)

Cさん

勉強会を通じて、自分のアイデアを再現性や数値ロジックといった、実際の事業運営を前提とした“リアル”な視点で捉え直すことができ、有意義な機会だったと感じています。特に、「なぜエスプールでうまくいくのか」という観点から、取り組む意義や優位性について十分に検討できていなかったことに気づき、事業として成立させるための視点の重要性を実感しました。(管理部門 中途2年目)

このように、勉強会はアイデアを事業として捉え直し、これまで見えていなかった視点や検討の深さに気づく機会となっています。

6|伴走する側から見た、挑戦の本質

応募者の挑戦を支えているのが、事業戦略推進本部のメンバーです。勉強会やアドバイスを通じて、構想を事業計画へと具体化する伴走体制が整えられています。

伴走する立場から見たとき、応募者の挑戦はどのように映っているのでしょうか。また、事業案を見るうえでどのような視点を大切にしているのか、そしてカンパニー公募が果たす役割についても伺いました。


Y.N.さん (エスプール 事業戦略推進本部 副本部長)

年齢や社歴を問わず、多くの社員が挑戦の意志を示してくれたことを嬉しく思っています。通常業務と並行して新規事業を考えるのは簡単ではありませんが、その姿勢そのものが、エスプールのVALUEである「失敗を恐れず挑戦する」姿を体現していると感じました。

提案内容には、日々の業務の中で捉えた顧客や関係者の課題に基づくアイデアが多く、現場の最前線で事業に携わるからこそ生まれるリアリティがありました。

こうしたアイデアを事業として育てていくうえで、私たち伴走チームが大切にしているのは、「グループの持つ強み(リソース)を活かせるか」、そして「大きな売上に頼らずとも、高い収益性を目指せるか」という点です。また、カンパニー公募には、カンパニー創出による事業成長と、「新規事業を立ち上げる精神」を守り育てるという二つの役割があります。

一方で、制度としてより多くの挑戦を後押ししていくためには、改善の余地がある点も見えてきました。今後は、この「挑戦の場」をより多くの人が活かし、アイデアを事業化へつなげていけるよう、制度の改善を進めていきます。

一人ひとりの挑戦を受け止め、事業化へと近づけていく。その積み重ねこそが、カンパニー公募の価値であり、この制度の大きな役割といえます。

|この先にあるもの─カンパニー誕生まで

勉強会で磨かれた構想は、このあと事業計画としてまとめられ、プレゼンテーションの場でそれぞれの事業案が発表されます。そこで選ばれた企画は、カンパニー準備室として立ち上げに向けた準備を進めていきます。

そして取締役会での承認を経て、新たなカンパニーとして正式にスタートします。

アイデアが事業として形になるまでには、まだいくつものステップがあります。後編では、プレゼンテーションから準備室の立ち上げ、そしてカンパニー誕生までのプロセスを追います。

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